「胃腸を丈夫にするためには」
血液、血管、あるいは血行をよくするためには、胃腸を丈夫にすることも大切です。よく「私はカルシウムを飲んでいます。」「鉄分は欠かさないようにしています。」という人がいます。なのにそういう人に限って元気がなかったり、結果的に骨粗鬆症になったりするケースがあります。
カルシウムや鉄分をいくら摂取したところで、アミノ酸やビタミン、ミネラル分などをバランスよく食事で摂らなければ、役に立ちません。それを血管に還元するためには腸の働きが正常でなければなりません。腸は血液を作り、ものを排出し、ものを元素転換することもできる働き者の粘膜です。
もちろん腸だけではありません。肝臓、じん臓、すべてがしっかり働いて、はじめていい血液、血管、血行ができあがるのです。身体はすべてつながっています。鉄分を摂りさえすれば血が増える、というものでもないのです。とくに胃や腸は「意識」に対してとりわけ敏感な部位です。ストレスを感じたらすぐに調子が悪くなるのが胃腸です。悩みがあるときに手の指は痛くならないけれど、胃はキューッと痛んだりします。胃腸は医食同源(食べたものが健康を左右する)の要なのですが、現代人はとくに弱いようです。製薬会社の売上げランキングでも風邪薬や栄養ドリンクと並んで、胃腸薬の売上げは常に上位3位に入っている状態です。
いい血液を作り、サラサラと流すためには胃腸をいつも丈夫にしておきましょう。そのためには、先に述べた心の健康=プラス思考の意識を持つことが大切です。笑って楽しくラクに生きることが、血液までも浄化してくれるのです。
胃腸の話をしたついでに、これを守るために昔の人が行っていた知恵を紹介しましょう。最近ではあまり耳にしなくなりましたが、良い場づくりでも関係する「いい塩梅」です。なぜ塩梅と書くのかといいますと、お酢と塩との加減のことを言うからなのです。そしていま、このお酢と塩の効力が改めて見直されています。
ここ数年、夏場を中心に日本列島を震撼させたのが「O−157」をはじめとする細菌による被害でした。それについて名古屋大学が日本細菌学会で発表した結果が、まさに「いい塩梅」だったのです。
お酢に殺菌作用があることは誰でも知っていますが、試験管のお酢にO−157の菌を入れ、菌の数が10万分の1に減少するまでの時間を計測したところ、2.5%の酸度のお酢では150分で減少したそうです。これにさらに塩を1%加えたところ、わずか15分で同様の結果が出ました。お酢の殺菌効果が塩を加えたことにより10倍にも増したわけです。
「いい塩梅」に作った酢の物などは、とくに夏場には強い殺菌効果を発揮するばかりでなく、暑いからと水分を取りすぎて薄くなった胃液の酸を補うこともできます。唾液や胃液が薄くなると消化能力が落ちるだけでなく各種の悪い細菌が胃の中で繁殖してしまいます。
発がん物質やヘリコバクターピロリなどのウイルスも胃酸が薄い人に取りつきやすく、発病も多いようです。胃が疲れているなと感じたら、胃酸も薄くなっている場合が多いので、酢や塩を取り入れてみるといいでしょう。おなかの調子が悪い時に梅干を食べるのも理にかなったことなのです。
さて、余分な話ですが、「申年の梅干は特に健康によい」と先日新聞に載ってました。なんでも村上天皇が悪い病気を患い、なにをしても治らなかったのに、梅干を食べたらウソのように治ってしまい、それが申年に漬けられた梅干だったということです。申年の今年、みなさんも「赤いパンツ」をはき、梅干をつくりましょう。